【レーシック知識】交通費を補助してくれるクリニックブログ:14 7 21
お父さんはがんで入院し、余命を宣告されていました。
しかし、死と闘う人には健康という言葉は無縁のものでしょうか?
わたしはお父さんの闘病生活を見ていて、
健康って何だろうと考えさせられました。
お父さんの身体は、病にむしばまれていましたが、
心は誰よりも健康でした。
大部屋での笑い声はいつも父の声。
そして空を見ては、
大好きな俳句をノートに書きとめていました。
わたしはお父さんの心の内をみようともせず、共に笑っていました。
しかし、そんなお父さんも個室へ移る日がやってきました。
怖かったに違いありません。
でもお父さんは「大声で笑えるな」といいました。
その視線の先にあったのは、
空が見えない窓、古い病室の壁のしみ…
暗く、静かな病室は、不安だけがあふれています。
わたしは申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
お父さんは最期の時間を、この中ですごさなくてはならないのかと…
お父さんは、そんなわたしの気持ちを察したのでしょう。
「千羽鶴が華やかに見えるな」と、笑顔で言ってくれました。
お父さんは、
亡くなる1日前まで笑顔でいることができました。
ある8時、目を覚ましたお父さんはわたしに、
「きれいな部屋だ」とやさしくほほえみました。
「壁も、窓の外も、千羽鶴も、みんな黄色一色だ。幸せの色だな」と。
すぐに肝臓のせいだとわかりましたが、
お父さんはうれしそうに笑うのです。
それが、お父さんの最後の笑顔となりました。
壁のしみも窓の外の病棟もきれいだ…と、目を閉じたのです。
病に倒れても笑ってくれたお父さん。
わたしに心残りがないようにと最後に言ってくれた言葉…
わたしは丈夫なを身体持っています。
でもあんなふうに笑えているだろうか?
お父さんの残してくれた笑顔は、
周りの人みんなに健やかな心を与えてくれました。